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2006年3月15日
インサイド東京タワー
僕が初めて東京を訪れたのは高校3年の冬。大学受験のための上京でした。そのときは前日に上京し、新宿のホテルで一泊。その夜はホテルの部屋で最後の追い込みで勉強し続け、翌日はまっすぐ試験会場がある市ヶ谷に向かいました。試験が終わった後は初めての東京を堪能することもなく、すぐ東京駅に向かい新幹線に乗り込みました。
次に上京したのは大学3年のとき。何かの用事があって六本木を訪れたのです。時刻はもうすでに遅く、外は暗くなっていました。日比谷線の六本木駅を降りて飯倉方面に向けて歩き始めたそのとき、目の前に六本木の街と融合するように、バカでかい東京タワーが見えたのです。僕が東京タワーを見たのはこのときが初めて。自分が東京にいるということを強く実感した瞬間でした。
...とここまで書いて気づいたのですが、この文章の展開って昨日と全く同じですよね。いや、別に東京タワーに過酷な思い出なんてありませんよ。ただ、東京タワーのことを強く意識した瞬間について書きたかっただけなのです。
閑話休題、東京タワーは夜見るとすごく印象的な姿をしてますよね。これって実は他であまり見ることのない特殊なライトアップをされているって気づいてました?例えば六本木ヒルズをライトアップしようとすると、外側から強烈な光をたくさん当てますよね。それで建物全体が明るくなるのですが、東京タワーは違うのです。ライトアップされた東京タワーをよく見るとわかるのですが、一番外側の鉄骨は真っ暗なのです。そう、実は外側から光が当たっていないのす。あの照明は全て内側から鉄骨の内側めがけて当てられているのです。東京タワーは鉄骨を組み合わせて作られた骨組みだけの建築物なので、そういうライトアップが可能なんですよ。
このライトアップの仕掛けに気づいたのは、とある作業をしている途中でした。前の仕事をしているとき、僕はテレビのディレクターが本業ではあったのですが、その本業の中で自分の番組で使うCGを自分で作ることが多かったのです。そんなあるとき、何の番組の仕事だったか忘れたのですが、昼間の東京タワーの写真を夜の写真にしようとしていたのです。この手の作業はときどきやっていたので、簡単にできるものだと思っていたのですが、なぜだか東京タワーに限っては全然うまくいかないんです。そこで、本物のライトアップされた東京タワーの写真をネットで探し出し、じっくり見てみたのです。するとそこで初めて特殊なライトアップをされていることに気づいたのです。昼間の東京タワーは外側から光が当たっているので、当然、一番外側の鉄骨が最も明るいのです。それが夜になると光の当たり方が全く逆になるので、見た目の印象が全く変わってしまうんですよ。
今日の写真は3月11日に撮影した東京タワーです。あまり見たことないアングルでしょ。これは東京タワーの4本の支柱の内側部分から真上を撮影したものなのです。この写真を見ると内側が明るく照らされているのが、なんとなくわかりませんか?
世の中、全てのモノは光の当て方ひとつで見え方はえらく変わってきます。そんな代表的な例がこの東京タワーなんじゃないかと思います。
アップロード日時 : 2006年3月15日 00:03 撮影場所 : [ 港区 ]
地図
撮影詳細情報
撮影情報 | |
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撮影場所 | 東京タワー |
撮影日時 | 2006年3月11日 19:48 |
カメラ情報 | |
カメラ | Canon EOS 20D |
フォーマットサイズ | APS-C |
ISO感度 | 100 |
露出プログラム | 絞り優先AE |
露出補正 | -1EV |
露出時間 | 1/4秒 |
レンズ情報 | |
レンズ | EF24-70mm F2.8L USM |
焦点距離 | 50mm |
絞り | f/6.3 |