2006年5月10日
落日の駅前
今回の栃木・福島の旅では、それこそいろんな場所を訪れ、合計550枚近くの写真を撮影しました。そんな膨大な写真の中で自分にとってのナンバーワンと言える写真が今日の一枚です。いや、言いたいことはわかります。別に栃木や福島じゃなくても、こんな写真はどこでも撮れるのではないかということですよね。それはその通りです。でも、僕は別に栃木や福島の風景を撮影しに遠出をしていたわけでなく、見慣れない風景に触れることで新たなインスピレーションを得ることができないかと思い旅に出ていたので、特別な風景はあえて避けながら、日常的な光景を中心に撮影をしていたのです。
この写真は喜多方駅前の自転車置き場でのワンシーンです。シャッターを押した瞬間は特に何も感じなかったのですが、後で全ての写真を見直してみたときに、最も心に残ったのがこの写真だったのです。何となく岩井俊二の「リリイ・シュシュのすべて」の世界感を思い出してしまいます。僕がいつも追い求めている「もの足りなさ」「切なさ」が感じられる一枚となりました。でもちゃんとわかっているのです。こういう写真は万人ウケするものではないということは。でもなぜか、自分の中では最も満足感がありました。
喜多方駅前はいわゆる地方都市の駅前という雰囲気が充満している場所です。でも、その光景はなぜか懐かしさに似た感覚を呼び起こす、そんな場所でもありました。だからこそ、過ぎ去っていった時代に対する郷愁が「もの足りなさ」「切なさ」という印象を増幅しているのではないかと思います。
アップロード日時 : 2006年5月10日 01:27 撮影場所 : [ 福島 ]
地図
撮影詳細情報
撮影情報 | |
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撮影場所 | JR喜多方駅 自転車置き場 |
撮影日時 | 2006年5月 4日 18:04 |
カメラ情報 | |
カメラ | Canon EOS 20D |
フォーマットサイズ | APS-C |
ISO感度 | 100 |
露出プログラム | 絞り優先AE |
露出補正 | -2/3EV |
露出時間 | 1/160秒 |
レンズ情報 | |
レンズ | EF24-70mm F2.8L USM |
焦点距離 | 24mm |
絞り | f/3.5 |