2006年5月26日
ガラス越しの晴天
普段仕事をしてるとき、基本的に一日中オフィスの中にこもりっぱなしです。デスクのPCに向かってひたすら何かを打ち込んでいるのですが、ふと手を休めて窓の外を見たとき、抜けるように澄み切った青空が広がっていたらどう思います?外に出て太陽の光を浴びたい!と思いませんか?僕はすごく頻繁に思います。そして雨がちな中、久しぶりに気持ちよく晴れた今日もまた同じように「外に出たい!」と思ってしまいました。
でも実はここにトリックがあるのです。実際外に出てみると、オフィスの中で見たほどキレイな青空に見えないのですよ。そもそも東京の空が抜けるように青いなんてことはほとんどありませんからね。外を歩いているとき、空を見ても何やらくすんでいるように見えませんか?でもオフィスの中から見ると、なんとなく空が青っぽく見えるものです。これは窓ガラスに張られているフィルターの影響なのです。
新しいオフィスの窓ガラスには、基本的にフィルターが張ってあります。これを張っていないと、夏は劇的にオフィスの温度が上がってしまうため、エアコン代がものすごくかさんでしまいます。つまりこのフィルター、太陽の光を弱めるためのものなのです。よくよく見てみると、窓ごしの風景ってちょっとだけ薄暗く見えませんか?これがこのフィルターの効果です。
空は基本的に青いものなのです。ところがチリやゴミなんかが飛びまくってる東京の空では、光が変な具合にねじ曲げられて乱反射を起こしているような状態なのです。これをフィルターを通して見ることで、乱反射部分の光がちょっとだけ吸収されて、本来の青い空が比較的よく見えるようになるのです。
写真の道具の中には、この効果を最大限に発揮するためのフィルターがあります。そのフィルターを使って空を撮影すると、東京の空でもまるで南の島の空のように青々とした姿を見せてくれます。今日の写真も、そのフィルターを使って撮影しています。護国寺の中にある松の木を真下から撮影した写真です。木の幹も、白い雲も、その周りの青空もすごくクッキリ写っています。ただこのフィルターを使うと、ときに不自然なくらい空が青く写ってしまうため、僕はあまり多用しないようにしています。都内のかすんだ空をあえてクッキリさせたいとき、そういう時に限って使うようにしています。
みなさんもオフィスで過ごしているとき、窓の外に見えるクリアな青空を目にして「こんなにいい天気なのになぜオフィスの中にいなきゃいけないんだ?」なんて思ったことありませんか?でも、その青空はオフィスの中だからこそ見ることができる風景なのかもしれません。そう思うと、天気のいい日の昼さがり、窓からキレイな青空を見ることができるのも、オフィスにいるからこその特典だと考えることができますよね。
アップロード日時 : 2006年5月26日 00:47 撮影場所 : [ 文京区 ]
地図
撮影詳細情報
撮影情報 | |
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撮影場所 | 護国寺 |
撮影日時 | 2006年4月 9日 14:35 |
カメラ情報 | |
カメラ | Canon EOS 20D |
フォーマットサイズ | APS-C |
ISO感度 | 100 |
露出プログラム | 絞り優先AE |
露出補正 | -1/3EV |
露出時間 | 1/60秒 |
レンズ情報 | |
レンズ | EF24-70mm F2.8L USM |
焦点距離 | 24mm |
絞り | f/10 |