街角散歩

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2009年2月 9日

貨物線の踏切

貨物線の踏切

先日、JR西日暮里駅の周辺の地図を見てみました。何かしらの名所・旧跡がないかと思って何気なく地図を開いたところ、何よりもビックリしたのはこのエリアの線路の多さ。JR西日暮里駅なので当然のことながらJRの線路はあるのですが、そのほかにも私鉄やら何やら、とにかく複雑に線路が入り乱れているのです。これだけ縦横無尽に線路が通っているとデッドスペースが多くなってしまうのではないかと思ってしまいますが、地図で見るとそれなりに商業施設が密集しているもよう。これだけ複雑なエリアはどういう街並みなのかとても気になります。ということで、実際に訪れてみました。

そもそも西日暮里は僕にとってなじみの深い場所。1998年に上京してきた僕が最初に住んだのは文京区の千駄木。最寄りのJRの駅がこの西日暮里だったのです。とはいいつつも、このエリアに住んでいたのは最初の1年だけ。しかも仕事が激務だったため、駅周辺を散策する心と時間の余裕がありませんでした。そんなわけで、よく使っていた駅でありながら、駅をちょっと離れるとほぼ初見の場所だったりします。

今回このエリアを気になったのは、何はともあれ線路の複雑さ。地図で見たところ、このエリアを走っている路線は以下の通り。

・JR山手線
・JR京浜東北線
・JR東北本線
・JR常磐線
・JR東北新幹線
・東京メトロ千代田線
・都営舎人ライナー
・京成本線
・あともう一つ謎な線路

気になるのは山手線と常磐線と謎な路線が結ぶ三角形の内側。この内側エリアが極めてカオスなことになっているのです。何はともあれ歩いてみないと話にならないので、とりあえずJR西日暮里駅から歩を進めてみました。

歩いてみてわかったのですが、地図上では何気なく線路マークが記されていても、それぞれ千差万別。千代田線は当然のごとく地下なので地上を歩いていても見えないのですが、他の線はそれぞれ地上を走っていたり高架だったり、しかも高架もそれぞれ高さが違っていて、それぞれの線路が複雑に入り組んでいました。高架の線路と何気ない街並みが織りなす複雑な造形はなかなかおもしろくシャッターを押しまくりました。

そんなこんなで写真を撮りつつ、舎人ライナーが走る尾久橋通りを北へ向かって歩いていると、何やら謎な線路にぶち当たりました。これが上述の「あともう一つ謎な線路」でした。この界隈では唯一地上を走っている線路で、所々に踏み切りが設置されていました。他の線路は頻繁に電車が走り回っているのに、この線路はどれだけ待ってもは全く電車が通る気配がありません。わからないとなると気になってくるもの。この線路が何の路線の線路なのか手がかりになるものを探してみました。すると踏切のたもとに看板らしきものがあり、そこに「常磐貨物線」と書かれているのを発見しました。

貨物ということなら電車が通らないのも納得。一般旅客の常磐線は三河島の駅からグイッとカーブを描いて日暮里に向かって線路が延びています。しかし、この常磐貨物線は三河島から田端に向けてまっすぐ線路をのばしていたのです。そもそも常磐貨物線の存在を知ったのは今日が初めて。貨物路線は普段全く接点がないので意識することすらありませんが、もしかしたら今後、何かのきっかけで旅客転用される可能性があるかも、と考えると、ちょっと興味深くなってきました。

東京近辺だと武蔵野線や京葉線、りんかい線などがもともとは貨物専用線だったのを旅客転用してできた路線だったりします。もしこの常磐貨物線が今後旅客転用される日が来るとしたら、常磐線から山手線の北側半分を通って池袋や新宿に乗り入れることがあるかもしれません。そうなると東北本線や高崎線が湘南新宿ラインでつながっているように常磐線が池袋や新宿に乗り入れて湘南新宿ラインの仲間入りしたら沿線住民は便利になるんじゃないかなー、なんてことを勝手に考えてみたりしました。

ということで、今日の写真は常磐貨物線の線路の上から三河島駅の方向を撮影したもの。手前から2個目の踏切の部分に太陽の光が差し込んできて、通行人を明るく照らしている様子がとても印象的でした。

アップロード日時 : 2009年2月 9日 01:25    撮影場所 : [ 荒川区 ]

地図

撮影詳細情報

撮影情報
撮影場所 舎人ライナー西日暮里駅の北 常磐貨物線の踏切
撮影日時 2009年2月 8日 16:18
カメラ情報
カメラ Canon EOS 5D
フォーマットサイズ 35mm
ISO感度 100
露出プログラム 絞り優先AE
露出補正 -5/3EV
露出時間 1/500秒
レンズ情報
レンズ EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM
焦点距離 400mm
絞り f/5.6

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