途切れない往来

地方都市で生活していると買い物や気晴らしで訪れる繁華街はほぼ一か所に限定されていて誰もが同じ場所に集まるため、わざわざホームグラウンドみたいな概念は生まれる土壌がありません。そう考えると日本で似たような規模の複数の繁華街が存在する都市は極めて稀で、おそらく東京や大阪ぐらいしか存在しないような気がします。

だからこそ東京で生活をしなければわからない概念。飲み屋だったら新橋、上野、六本木などなど。料亭は赤坂、神楽坂、映画は新宿、渋谷、池袋などなど。目的に応じて必ず複数の街を選択肢としてピックアップできます。街にはそれぞれ特徴があり、親しみやすさ、家の近さ、趣味趣向に合った店の有無など、いろんな尺度で自分自身のホームグラウンドが決められていくんじゃないかと思います。

かくいう僕にとってのホームグラウンドは新宿。交通の便だけで考えるなら渋谷が便利なのですが、街の雰囲気、好んで訪れるお店の有無など総合的に勘案すると、結果的に新宿を訪れる機会が多くなってしまうのです。

ということで今日の写真は新宿駅西口の車寄せあたりを撮影したもの。多くの人たちが途切れることなく行き交うこの場所。新宿という場所をある意味シンボリックに表現している場所のような気がしました。