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2011年3月25日
狛犬とフレア
新宿中央公園で写真を撮っていたときのこと。公園北西部には熊野神社という、それほど広くはないながらも歴史のある神社があります。公園と神社は細い通路で結ばれていて、相互に行き来できるようになっています。ということで公園から神社へ移動。
それほど広くない境内をグルグル歩きまわりながら写真を撮ってまわったわけですが、その中で一枚、個人的に興味深い写真があったのでアップしてみました。それが今日の一枚。
本殿脇の狛犬を写したものですが、見ての通り豪快に「フレア」が写りこんでいます。フレアとは強烈な光がレンズに入ることによって、実際は存在しない光の像が写り込んだもの。光がレンズを通る限り、多かれ少なかれフレアが発生する可能性はあるわけですが、最近はレンズの構成やコーティングなどによりフレアがあまり発生しないよう工夫が施されています。
これまでの自分自身の写真を振り返ってみると、ここまで盛大なフレアが発生したことはありませんでした。僕がこれまで主に使ってきたのはキヤノンの新しめのレンズ群。これらはおそらくフレアがあまり発生しないような工夫が施されているのではないかと思います。
そんな中で今回のレンズについて。このレンズは最近発売された新しいものなのですが、昔のレンズの復刻版みたいな位置づけで、レンズ構成やコーティングをあえて古い状態のままにしているのです。なぜあえて古い設計のレンズを使っているのか。それは今回のような状況をある意味で期待しているからなのです。
古いレンズは古いなりに「癖」みたいなものがあるものです。その癖はだいたいにおいて撮影意図を邪魔するノイズ扱いされるものなのですが、時として意図せぬ効果を写真に付加してくれることもありうるわけです。今回のフレアも全く想定していなかったものですが、これはこれでちょっとおもしろく感じていたりします。
一般的にフレアは写真のクオリティを落とすものとして忌み嫌われる存在です。ただ、逆にここまで盛大に発生したフレアは、もはやひとつの「表現手法」のように見えてしまうから不思議です。
アップロード日時 : 2011年3月25日 00:02 撮影場所 : [ 新宿区 ]
地図
撮影詳細情報
撮影情報 | |
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撮影場所 | 熊野神社 |
撮影日時 | 2011年3月19日 15:52 |
カメラ情報 | |
カメラ | EPSON R-D1 |
フォーマットサイズ | APS-C |
ISO感度 | 200 |
露出プログラム | 絞り優先AE |
露出補正 | ±0EV |
露出時間 | 1/1176秒 |
レンズ情報 | |
レンズ | Voigtlander NOKTON classic 35mm F1.4 SC |
焦点距離 | 35mm |
絞り | f/1.4 |